日差しが強くなる季節、紫外線対策として傘を使う方が増えています。しかし、お店には「UVカット傘」と「遮光傘」など様々な種類の傘があり、どれを選べばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
どちらも日差しを遮るという点では同じですが、その機能や効果には違いがあります。
このページでは、UVカット傘と遮光傘の違いを詳しく解説し、メリット・デメリット、選び方のポイントをご紹介します。
1. カットする光の種類
UVカット傘と遮光傘では、カットする光の種類が異なります。
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UVカット傘:
紫外線(UV)をカットすることに特化した傘です。日焼けやシミ、肌老化の原因となる紫外線を防ぎます。紫外線には、波長の長さによってUVAとUVBの2種類があります。UVAは肌の奥深くまで届き、シワやたるみの原因となります。UVBは肌表面に作用し、日焼けやシミの原因となります。UVカット傘は、これらの紫外線を効率的にカットすることで、肌へのダメージを軽減します。
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遮光傘: 紫外線だけでなく、可視光線もカットする傘です。可視光線は、人間の目に見える光で、太陽光による眩しさや暑さの原因となります。遮光傘は、紫外線と可視光線の両方をカットすることで、日焼け防止効果に加え、遮熱効果や眩しさ軽減効果も期待できます。
2. コーティング
UVカット傘と遮光傘は、傘生地に施されるコーティングにも違いがあります。
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UVカット傘: 傘生地の裏側にポリウレタン(PU)コーティングを施すことで、紫外線を吸収・反射します。コーティングの厚さや質によってUVカット率が異なります。また、生地表面にUV吸収剤を塗布する場合もあります。
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遮光傘: UVカット傘と同様にPUコーティングを施しますが、より厚く、高品質なコーティングが使用されているのが一般的です。さらに、遮光フィルムをボンディングする方法もあります。遮光フィルムは、可視光線を遮断する効果が高く、より高い遮光率を実現できます。
3. 効果
それぞれの傘が持つ効果をまとめると以下のようになります。
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UVカット傘: 紫外線をカットすることで、日焼けやシミ、そばかす、肌老化などを予防します。肌の健康を保ちたい方におすすめです。
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遮光傘: 紫外線と可視光線をカットすることで、以下の効果が期待できます。
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- 日焼け防止効果: UVカット傘と同様に、日焼けやシミ、肌老化などを予防します。
- 遮熱効果: 太陽光を遮ることで、傘下の温度上昇を抑え、涼しく感じられます。夏の暑さ対策に効果的です。
- 眩しさ軽減効果: 強い日差しによる眩しさを軽減し、目の負担を和らげます。
4. 表示
UVカット傘と遮光傘は、それぞれ異なる表示がされています。
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UVカット傘:
「UVカット率100%」のように、UVカット率を表示しているものが一般的です。
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遮光傘:
「遮光率100%」のように、遮光率を表示しています。
遮光率100%の傘は、UVカット率も100%あると考えてよいでしょう。
※ 主に生地だけの性能を表示しています。現在の検査技術では、傘製品でどれだけのUVカット率、遮光率があるかを確認する方法がないためです。
5. 選び方のポイント
UVカット傘と遮光傘、どちらを選べば良いのでしょうか?
それぞれのメリット・デメリットを踏まえ、以下のポイントを参考にしながら、自分に合った傘を選びましょう。
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用途:
日焼け防止が主な目的であればUVカット傘で十分です。
しかし、日焼け防止に加えて、暑さ対策や眩しさ軽減効果も求める場合は、遮光傘を選びましょう。
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遮光率・UVカット率:
数値が高いほど、紫外線や可視光線をカットする効果が高くなります。
遮光率99%以上の傘は、日差しをしっかりと遮断し、涼しく快適に過ごせます。
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色:
黒や紺など濃い色の傘は、遮光性が高く、熱を吸収しやすいため、傘下の温度が上昇しやすい傾向があります。
一方、白やベージュなど淡色系の傘は、光を反射しやすく、遮熱効果が期待できます。
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素材:
傘生地の素材によっても、遮光性やUVカット率が異なります。
ポリエステルや綿、麻などの素材が使われていますが、それぞれに特徴があります。
例えば、ポリエステルは耐久性が高く、水に強い素材です。綿や麻は通気性が良く、 ナチュラルな風合いが魅力です。
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デザイン:
傘のデザインも重要な要素です。
シンプルなものから華やかなものまで、様々なデザインがあります。
自分の好みやファッションに合わせて選びましょう。
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価格:
UVカット傘と遮光傘は、価格帯も異なります。
一般的に、遮光傘の方が高価です。
予算に合わせて、適切な価格のものを選びましょう。
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重さ:
傘の重さも考慮しましょう。
軽い傘は持ち運びに便利ですが、遮光性や耐久性が低い場合があります。
遮光傘は、UVカット傘に比べてやや重い傾向があります。
まとめ
UVカット傘と遮光傘は、それぞれにメリット・デメリットがあります。
このページでご紹介したポイントを参考に、用途や目的に合わせて最適な傘を選び、日差しから肌を守りましょう。