傘の中棒(シャフト)について

傘の中棒は、傘の軸となる部分であり、文字通り傘の「中心」を担う重要なパーツです。親骨や受け骨、手元、生地など、傘のすべての構成要素を繋ぎとめ、傘全体の強度と安定性を支えています。中棒は「シャフト」とも呼ばれます。

中棒の役割

中棒は、傘の開閉動作をスムーズに行うためのガイドとしての役割を果たします。傘を開く際には、中棒に沿って親骨と受け骨が上昇し、傘の骨組みが広がります。また、中棒は傘の重量を支え、バランスを保つ役割も担っています。

 

中棒の素材

中棒には、強度と重量のバランスを考慮して、様々な素材が使用されています。

 

スチール

  • 丈夫で安価な素材です。
  • 重量があるため、携帯性に欠ける場合があります。
  • 錆びやすいという欠点があります。

 

アルミニウム

  • 軽量で錆びにくい素材です。
  • スチールに比べて強度が劣る場合があります。
  • 肉厚により、強度が変化します。

 

グラスファイバー

  • 軽量で強度が高く、柔軟性があります。
  • 錆びにくく、耐久性に優れています。
  • 比較的安価な素材です。

 

カーボンファイバー

  • 非常に軽量で強度が高い素材です。
  • 柔軟性があり、風にも強いのが特徴です。
  • 高価な素材です。


木材

  • 天然素材ならではの温かみがあり、高級感のある傘に用いられます。
  • 適切な処理を施すことで、強度と耐久性を高めることができます。
  • 仕様により回転強度が劣る場合があります。

 

中棒の構造

中棒は、傘のサイズや種類によって、その構造が異なります。

 

一本棒

  • シンプルな構造で、主に長傘に用いられます。

 

伸縮式

  • 複数の棒を組み合わせることで、長さを調節できるようになっています。
  • 折りたたみ傘に多く用いられ、携帯性を高めることができます。

 

中棒の太さ

中棒の太さは、傘の強度と安定性に影響を与えます。一般的に、太い中棒ほど強度が高く、安定性も増します。しかし、太すぎると重量が増し、携帯性が損なわれる可能性があります。

 

スチール及びアルミ合金製の外径と肉厚目安

種類 外径 肉厚

鉄(スチール)

親骨の長さが55cmまで 10mm未満  0.45mm以上
10mm以上 0.40mm以上
親骨の長さが55cm〜70cmまで 10mm未満  0.50mm以上
10mm以上 0.40mm以上
アルミ合金 8mm 1.00mm以上
10mm 0.65mm以上

※許容誤差

  • 外径の呼び寸法マイナス0.25mm
  • 肉厚マイナス0.02mm

 

中棒の選び方

中棒を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。

  • 素材: 傘の使用頻度や用途に合わせて、適切な素材を選びましょう。
  • 太さ: 傘のサイズや重量とのバランスを考慮して、適切な太さを選びましょう。
  • 構造: 傘の種類や携帯性に応じて、適切な構造を選びましょう。

 

中棒のメンテナンス

中棒を長く愛用するためには、適切なメンテナンスが必要です。

  • 使用後は、中棒の水分を拭き取り、完全に乾かしてから収納しましょう。
  • 錆びが発生した場合は、錆止め剤を使用しましょう。
  • 中棒が曲がったり、破損した場合は、修理または交換を検討しましょう。

 

アンベルの傘は、高品質な素材と丁寧な製造工程により、丈夫で長持ちする中棒を採用しています。

 

それぞれの傘の製品ページには、使用している中棒の素材や構造などの詳細情報を記載していますので、ぜひ参考にしてください。