天かがり

 天かがりとは、傘のカバー(生地)の中心部分に開けた穴の周囲を補強し、中棒を固定するための縫製のことです。

 

 

天かがりの目的

  • 中棒の固定: カバーの中心に穴を開け、そこに中棒を通します。天かがりはこの穴の周囲を補強し、中棒をしっかりと固定する役割を果たします。
  • 強度向上: カバーは、開閉や風圧によって常にストレスがかかっています。天かがりをすることで、この部分の強度を高め、破れにくくします。
  • 防水性向上: カバーと中棒の隙間から雨水が浸入するのを防ぎます。
  • 美観向上: カバーの中心部分は、傘を開いたときに最も目立つ場所の一つです。天かがりを丁寧に仕上げることで、傘全体の見た目を美しくします。

 

天かがりの工程

  • ミシンへのセット: カバーをミシンにセットします。
  • 縫製: 専用ミシンを使って穴の周囲を縫います。

 

天かがりの品質

天かがりの品質は、傘の耐久性や防水性に大きく影響します。

  • 縫い目の密度: 縫い目が細かく、均一であるほど、強度が高く、雨漏りしにくくなります。
  • 糸の強度: 強い糸を使用することで、傘の耐久性を向上させることができます。
  • 縫製技術: 熟練の技術によって、美しく、丈夫な天かがりを実現します。

 

まとめ

天かがりは、傘の品質を左右する重要な工程の一つです。

しっかりと補強され、丁寧に縫い付けられた傘は、長く愛用することができます。

 

傘を選ぶ際には、天かがりの品質にも注目することをおすすめします。

天かがり
天かがり
天かがりアップ
天かがりアップ
石突取り付け後
石突取り付け後

※写真は縫製部分が見えやすいように白い糸で縫製しております。

※量産品は特に指定がない限り生地色に近い色糸で縫製します。