傘の製造工程

傘の製造工程は、大きく分けて以下のようになります。
※洋傘と和傘では製造工程が異なります。当ページでは洋傘の製造工程について解説します。

1. 企画・デザイン

まず、どのような傘を作るか、企画を立て、デザインを行います。

ターゲット層、用途、価格帯などを考慮し、傘の形状、サイズ、色、柄、素材などを決定します。

最近のトレンドや市場のニーズをリサーチすることも重要です。

2. 材料調達

企画・デザインに基づき、仕様書を作成し必要な材料を調達します。主な材料は以下の通りです。

  • 生地: ポリエステル、ナイロン、綿、麻など
  • : 鉄、ステンレス、アルミ、グラスファイバー、カーボンなど
  • 手元: プラスチック、木、革など
  • その他: 露先、石突、ボタンなど

3. 裁断

ロール状に巻かれた生地を、傘のカバーに必要な大きさに裁断します。

この工程では、木型に合わせて生地を正確に切り出すことが重要です。

  1. 検反: 生地を検査し、目飛びや汚れがないか目視でチェックします。
  2. 小幅裁断: コマ裁断しやすいように、大幅から小幅に裁断します。
  3. 型合わせ: 傘骨と生地が合うように、コマ裁断用の木型を調整します。
  4. コマ裁断: 生地を木型に合わせて裁断します。

4. 縫製

裁断された生地を縫い合わせて、傘のカバーを作ります。

傘の縫製には、特殊なミシンや技術が使われます。

  • 中縫い: カバーを構成する小さな三角形のパーツ(コマ)を縫い合わせる。
  • 中綴じ: カバーと骨を縫い付ける。
  • 天かがり: カバーの中心部分を補強し、中棒を固定する。

5. 組立

縫製されたカバーと加工された骨を組み合わせて、傘の形に組み立てます。

  • カバーの取り付け: カバーを骨組みに取り付ける。
  • 手元の取り付け: 手元中棒に取り付ける。
  • その他部品の取り付け: 露先石突、ボタンなどを取り付ける。

6. 仕上げ

傘の最終的な仕上げを行います。

  • 検品: 完成した傘に不良がないかチェックする。
  • タグ付け: ブランドタグや品質表示タグを取り付ける。
  • 包装: 傘を袋や箱に詰める。

7. 出荷

完成した傘を倉庫に保管し、注文に応じて出荷します。

補足

  • 傘の製造工程は、傘の種類やメーカーによって異なります。
  • 上記以外にも、様々な工程や技術があります。
  • 近年では、自動裁断機や自動縫製機などの導入により、製造工程の自動化が進んでいます。

 

より詳細な情報やご質問があれば、お気軽にお尋ねください。