財務省貿易統計による傘の年別輸入推移

2024年の傾向

  • 輸入数量は約8669万本と、前年比109%と伸長したものの、コロナ前の1億本レベルには戻らなかった。
  • 輸入金額は約405億円と、前年比117%と伸長し、おそらく過去最高の輸入金額となっている。ただし、為替による影響が8%程度あると仮定すると、ほぼ数量並みに輸入金額も増えたと言える。
  • 折りたたみ傘が顕著に増加し、前年比127%となり、傘の輸入数全体の数量増加に貢献した。

<出典>

※ 統計品目番号の「その他 660110000」は当ページの集計には含めておりません。

※ 表内の金額単位:1,000円

1996年〜2024年までの輸入数量推移

  • 近年は長傘が減少し、折りたたみ傘が増加傾向にある。

  • コロナ期の全体減少傾向から脱却したが、2020年以前の1億本ベースまでには回復していない。

     

1996年〜2024年までの輸入金額推移

  • 近年は、金額増の要因として為替レートの影響が大きい。

  • 為替以外の要素としては、折りたたみ傘の輸入金額が急上昇している。

     

1996年〜2024年までの輸入平均単価推移

  • 上記で述べたように、為替レートの要因が大きい。
  • 直近10年は上昇傾向にあり、特に折りたたみ傘は上昇している。
  • 日傘需要増に伴い、単価も上昇していると推測される。

2024年 国別輸入数量比率

傘の輸入元は、数量ベースで以下の通りである。

  • 中国 74.8%
  • カンボジア 24.9%
  • その他 0.3%

比率は2023年と比べほぼ変わらない。

 


長傘については、カンボジア生産が31%程度を占めており、ビニール傘が大量生産されていると推測される。

1996年〜2024年までの国別輸入数量推移

参考までに、1996年からの国別輸入数量推移をグラフに示す。

  • カンボジアからの輸入は2013年から開始されており、2020年頃からは約25%程度のシェアで推移している。
  • カンボジアに進出している工場数は少ないため、1工場あたりの生産数はかなり大きいと推測される。
  • 2000年以前の「その他」は、台湾、香港、韓国と推測される。

傘の輸入数や輸入金額は、財務省貿易統計のホームページで誰でも調べられます。

統計品目番号(9桁)は以下の通りです。

  • 長傘 ・・・660199000
  • 折傘 ・・・660191000
  • その他・・・660110000

※ 統計品目番号は長傘、折傘で指定して調べられますが、その内ビニール傘が何本あるかは調べることが出来ません。

※ 国番号:中国105、カンボジア120

 

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Umbrella import statistics 2024.xlsx
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