抱き針は、傘の骨組みの中でも、親骨もしくは受骨とろくろを固定するための小さな部品です。
傘を開閉する際に、ろくろが中棒に沿ってスムーズに動くように、骨とろくろをしっかりと固定する役割を果たします。
抱き針の役割
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親骨/受骨とろくろを固定する。
- 傘の開閉をスムーズにする。
- 骨組みの強度を保つ。
抱き針の形状
抱き針は、一般的にステンレス製の丸線を3巻ほどしてカットした形状をしています。
この形状により、親骨または受骨とろくろをしっかりと固定することができます。
3巻にすることによって、抱き針がろくろにしっかりと食い込み、ろくろがずれたり外れたりするのを防ぎます。
また、丸線を使用することで、骨に傷がつきにくく、スムーズに開閉することができます。
抱き針の素材
抱き針は、主に金属で作られています。
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ステンレス:錆びにくく、耐久性に優れています。(ほとんどの傘がステンレス製です。)
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鉄:安価で加工しやすいですが、錆びやすいという欠点があります。
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アルミ:軽量で錆びにくいですが、強度が劣ります。
抱き針の取り付け
抱き針は、骨組みに直接取り付けられます。
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ろくろを骨に合わせ、抱き針で挟み込みます。
- 抱き針を骨組みにしっかりと固定します。
抱き針の品質
抱き針の品質は、傘の開閉のしやすさや耐久性に大きく影響します。
取り付けが緩いと、回転トルク試験で不合格になりやすいです。
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強度:抱き針が丈夫でないと、傘が壊れやすくなってしまいます。
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耐腐食性:錆びにくい素材を使用することで、傘を長く使うことができます。
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取り付け:正しく取り付けられていないと、抱き針が外れてしまい、傘が壊れる原因となります。
抱き針キャップは、傘の抱き針の先端を覆うように取り付けられることで、安全性向上に貢献します。
抱き針の先端は尖っているため、不用意に触れると怪我をしてしまう可能性があります。
抱き針キャップを取り付けることで、この尖った部分を覆い隠すことができるため、安全性を高めることができるのです。
特に、子供用の傘などでは、抱き針キャップは必須の部品と言えるでしょう。
抱き針キャップは、傘の安全性向上に役立つだけでなく、耐久性向上や美観向上にも貢献します。
抱き針、抱き針キャップは、傘の開閉をスムーズにし、強度を保つための小さな部品ですが、傘の使い心地や耐久性を左右する重要な役割を果たしています。抱き針は、傘にとって非常に重要な部品の一つですが、普段はあまり目にすることがないため、その存在や役割を知らない人も多いかもしれません。
しかし、傘の品質や耐久性を左右する重要な部品であることを理解しておくことは、良い傘選びにも役立ちます。
傘を選ぶ際には、ぜひ抱き針、抱き針キャップにも注目してみてください。