折りたたみ傘の品質を支える中棒の引張強度試験

皆様、こんにちは!

 

今回は、折りたたみ傘の品質を評価する上で欠かせない「中棒の引張強度試験」について、詳しく解説していきたいと思います。

 

ご存知の通り、折りたたみ傘は携帯性に優れている反面、中棒にかかる負荷が大きく、破損しやすいという側面も持ち合わせています。そのため、中棒の強度をしっかりと確認することが、安全で高品質な折りたたみ傘を提供する上で非常に重要となります。

引張強度試験とは?

中棒の引張強度試験は、JIS規格(JIS S 4020:1994)に基づいて行われる試験です。具体的には、傘の中棒を完全に伸ばした状態で、試験機を用いて中棒の接合部を引っ張る方向に一定の荷重をかけます。JIS規格では350N(約35kgf)の静荷重を1分間かけることとされています。

※35kgだと小学校4年生くらいです。結構な荷重です。

 

この試験の目的は、傘の使用中に中棒が抜けてしまわないことを確認することです。荷重を加えた後、中棒が抜けていないか、また、中棒や接合部に破損や変形がないかを目視で確認します。

試験の重要性

中棒の引張強度が不足していると、使用中に傘を開いたり閉じたりする際に、中棒が抜けてしまい、傘として機能しなくなるばかりか、思わぬ怪我に繋がる可能性もあります。

 

近年、お客様から「強風で傘が壊れてしまった」といった声をいただくケースが増えております。このような事態を避けるためにも、中棒の引張強度試験は、折りたたみ傘の安全性と耐久性を確保する上で非常に重要です。

品質向上のための取り組み

当社では、JIS規格に適合した試験機を工場へ導入し、全製品に対して厳格な引張強度試験を実施しています。また、試験結果をデータベース化し、今後の製品開発に役立てています。

 

さらに、中棒の素材や構造についても研究開発を進め、より強度が高く、耐久性に優れた折りたたみ傘の開発に力を入れています。

まとめ

今回は、折りたたみ傘の品質を支える中棒の引張強度試験について解説しました。

特に当社では自動開閉折りたたみの取り扱いが多いため、引張強度試験は大変重視している項目です。

当社は、今後もお客様に安全で高品質な製品を提供できるよう、品質管理体制の強化に努めてまいります。

 

参考資料:中棒の引張強さ https://www.qtec.or.jp/search/test/zakka/zakka30/