皆さん、こんにちは!
アンベルでは、革新的な軽量フレームを使った傘を開発・販売しています。
そして今、私たちはさらなる進化を目指し、超撥水の傘生地を開発中です!
目標は、アンベルの軽量フレームにマッチする、軽くて撥水性抜群の生地を見つけること。
しかし、これがなかなか難しいんです。
一般的に、超撥水を実現するには、生地を高密度にする必要があります。高密度な生地は、水滴が通り抜けにくく、撥水性に優れています。
ところが、高密度な生地は重くなってしまうというジレンマが…。
そこで、生地メーカーの方々と協力し、様々な試作を重ねています。
試行錯誤の中で、生地の組成、特に経糸(たていと)と横糸(よこいと)の太さを変えることで、撥水性に大きな影響を与えることを改めて確認しました。
すでに撥水生地に携わっている方にとっては、経糸と横糸で緩急をつけるのはごく当たり前のことかもしれませんが、折りたたみ傘用として、さらに軽くするための工夫には、試行錯誤が欠かせません。
今回は、その試作で得られた知見を皆さんに共有したいと思います。
経糸と横糸の太さが撥水性に与える影響
撥水性を高めるためには、横糸を太く、経糸を細くするのが効果的です。
これは、以下の3つの原理原則に基づいています。
- 高い密度: 経糸を細くすることで、糸の密度を高めることができます。密度が高いと、水滴が生地の隙間を通り抜けにくくなるため、撥水性が向上します。
- 少ない表面積: 横糸を太くすることで、生地表面に凹凸が生まれます。この凹凸により、水滴との接触面積が減り、生地に浸透しにくくなります。また横糸が太いことで、生産時間の効率もアップします。
- 水滴の転がりやすさ: 凹凸のある表面は、水滴が転がりやすくなるため、生地に留まりにくく、撥水効果を高めます。
実は、この原理は蓮の葉にも見られます。蓮の葉の表面は微細な凹凸で覆われており、この構造が水を弾く役割を果たしています。
私たちの傘生地も、横糸を太くすることで、蓮の葉のような撥水効果を目指しているのです。
試作はまだまだ続く!
現在はこの写真のレベルまで来ていますが、さらに軽く、そしてしなやかにならないかと試行錯誤中です。
また、撥水剤との組み合わせも重要な要素です。
これからも、生地メーカーの方々と協力し、様々な試作を繰り返しながら、超軽量で超撥水という、一見矛盾するような目標を達成できるよう、努力を続けていきます。
製品化は1年後を目標にしていますが、どうぞご期待ください!