Amazon.co.jp において、子ども傘販売に関するレギュレーションの変更があるそうです。
(子ども傘で事故などがあったのでしょうか…)
すでに、この変更についてアンベル社に質問や相談などの問い合わせが数件入っている状態です。
レギュレーション変更内容
ただアンベル社はAmazonさんと直接販売はしておりませんので、詳細は不明です。
私が把握している内容としましては、
- SG基準が適用される
- 対象商品は3〜12歳の使用が想定される子ども用長傘
- 折りたたみ傘や晴雨兼用は対象外
- 2021年7月末から適応が開始される
ということです。
SG基準導入が大きな変更と言えます。
SG基準の詳細についてはこちらのURLをご確認ください。
https://www.sg-mark.org/SG/0047
※SG基準は2013年から改定してないですが、PDFを見ると委員には、すでに倒産・廃業した会社や業界を引退した方が含まれており、そういう意味での令和版改定は必要ではないか?と思います。
このSG基準が適用されることで、子ども用長傘の80%は出品できなくなるのではないかと勝手な推測しています。
SG基準に合格するのは簡単じゃない
SG基準に適用・合格するのは難しく、製造前段階から設計を考えていく必要があります。
①ジャンプ傘はほぼNG
ジャンプ式(ワンタッチ式)は誤ってジャンプボタンを押して不意に傘が開かないよう、ロック機構を搭載していないと基準に適合しません。したがって普通のジャンプ傘はまず合格しません。
※ちなみにアンベル社ではSG基準に適合する傘フレームの生産は可能です。現在サンプルを取り寄せ中です。
②石突、露先には形やサイズの規定がある
- 石突は幅13mm以上 全長は40mm以下(全長40mm以下はかなり短い石突で、主に幼児向けサイズです。小学校中高学年向けは40mmオーバーの長さが多いと思います)。
- 露先の幅は9mm以上必要です。(一般的な商品は)
↑ まずはSG基準での検査を受ける前にこれらのサイズ計測を目視で行い、適合しているかの確認をした方がいいです。いわゆる幼児向けの傘スタイルでないと合格しません。
③落下テスト
石突を下に向け、150mmの高さから50回連続で落下させるテストがあります。
150mmくらいの高さから傘を落下させることは問題ないのですが、それを50回連続で耐えられるかどうかは
- 傘製品自体の自重が重いほど不利。
- シャフトにバリがあったりすると割れる可能性が高まる。
- 石突の素材によっても、割れる可能性が高くなります。
他の基準は一般的な傘の検査基準とほぼ同等なので、真っ当な素材や縫製レベルで生産していれば不合格にはならないと思います。
まとめ
ということで、既にある製品でSG基準の検査をして合格すればラッキー、不合格で当たり前と考えた方がいいです。
SG基準に合格させるには、製造前段階から規格に合う仕様でのパーツ手配をする必要があります。
それよりも、今回はどのような理由でルール変更になったのかを知りたいところです。
いわゆる中華系・大陸系の傘ブランドの出品がAmazonに増えすぎた気がしていて、品質的に大丈夫なのかなと、常々思っていました。
真っ当な傘専門業者、品質を遵守している傘メーカーが、生き残るビジネス環境を整えていただきたいと思います。
中華系・大陸系の傘ブランドでは、不当表示、優良誤認、写真と現物が違う、というような粗悪品が多いように感じますし、スペックに比して価格が安すぎるものは、品質が怪しいと思った方がいいと思います。(とはいえ、一般消費者が判断するのはなかなか難しいと思います)