Pentagon67 開発ストーリー:エコテックス

現在クラウドファンディング中の「ペンタゴン67」ですが、その生地はエコテックス®スタンダード100認証工場で生産しています。過去にエコテックス®スタンダード100について、あまり詳しく書いたことがないので、この機会に説明をします。

※2020年11月9日追記:クラウドファンディングの募集は終了致しました。

繊維の安全証明「エコテックス®」-日本公式サイト

https://oeko-tex-japan.com/

有害物質を含まない安全な生地

私は有害物質に詳しくないので、詳細は上記の公式サイトを確認して下さい。

大雑把に言ってしまうと、

 

  • 世界の安全基準を満たしている生地
  • 有害物質を含まない生地
  • 認証有効期間は1年間なので、生地製造工場が更新している限り、その安全性は保たれている

 

ということで、エコテックスとは有害物質を含まない安全な生地のことを指しています。

逆に言うと危ない生地がある?

この認証が取れていない生地は危ないのか?と言われると微妙なところです。

 

日本向け傘の輸出量が多い中国では、政府独自の環境監査が年々厳しくなっていて、安全基準に適合しない工場は強制的に閉鎖に追い込まれたなどの話も聞きます。一定基準での検査は実施しているとは思いますが、エコテックス®スタンダード100ほどの検査は行われていないと思います。

 

かといって、有害物質を含まない方法で生地を生産しているという第三者の証明は取れていないので、「安全だということを証明できない」というのが現状だと思います。

生地の安全を証明できる傘はわずか

2019年の傘輸入量は約1億本、その内半分はビニール傘(注1)とすると、個人の勝手な推測で申し訳ないですが、輸入の1〜2割が安全であることを証明できる生地で、残りは安全性を証明できない中国製生地なのだと思います。

注1)ビニール傘の輸入量を正確に調べることは不可能です。日本税関は生地素材で輸入をカウントしておらず、長傘/折傘/ビーチパラソルかのスタイル別3種類で輸入数をカウントしています。またネットで調べると8,000万本とか、6,500万本とか諸説あり、実際には輸入数を正確に把握することは困難です。

エコテックス認証工場で作られた傘をぜひ使ってほしい

安全を証明できる生地 or 証明できない生地、皆さんはどちらがいいですか?

サスティナブルな社会を目指すには、作る人にも安全、使う人にも安全なものを選択するべきです。

価格の安い傘は沢山ありますが、その安価な傘は本当に安全なのか?を考え購入していただきたいと思います。

※エコテックスはÖTI-Institut für Ökologie, Technik und Innovation GmbH社の登録商標です。


この記事を書いた人
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Yoshihiro Tsujino / Amvel inc. CEO

1992年、創業明治17年の傘の老舗企業へ入社。営業→企画MDへとキャリアを積み、「業界初の安全自動開閉傘」や「風に負けない傘」などを開発し耐風傘ブームを作る。その後、役員へと歩むものの、2016年2月に突然の倒産。2016年4月にアンベル株式会社を創業し、「超軽量折りたたみ傘」などの高機能傘の開発に邁進している。

一般社団法人日本日傘男子協会の理事も務める。